
40代・50代からトレーニングして体力や筋肉はつく?頻度は?どのくらいの重さ・回数がいい?
筋肉は、新陳代謝のある限り(つまり、生きている限り)発達しますが、それには正しいやり方で進めていかなければなりません。
この記事では、40代・50代以降で筋トレを行う際の注意点を7つにまとめてご紹介します。
重量にこだわりすぎない

筋肉をつけるには、漸進性負荷抵抗の原則(慣れてきたら、扱うウェイトを増やしていく)というのが基本的な考え方ではあります。
ただし、40代以降で無理をしてウェイトを上げていこうとすると、関節に負担がかかるようになり、また十分な範囲で動作が行えなくなることが多々あります。
高重量・低回数のトレーニングではなく、どのエクササイズも8~12回(部位によってはもう少し多めでも良いです)、途中で力を抜かずコントロールできる重さで、関節が十分に動く全可動域の範囲で行うようにします。
慣れてきたら、最後の1~2回がやっと行える程度に設定して2~4セット、間に休息を1分以上(種目や部位により、疲労や息切れがある場合はもっと)とるようにします。
ウォーミングアップを必ず行う

とくに年齢が高くなると、筋肉や腱が固くなっていることが多くなります。
筋肉や腱はアメのように、冷たくなっていると折れたり傷つきやすくなっていますが、温めると伸びやすくなります。
鍛える部位の最初のエクササイズで、まずごく軽めのウェイトで10~20回のウォーミングアップのセットを行い、これから使う筋肉や周辺の組織を温めておくようにします。
(1~2セットが目安ですが、筋力が強くなるとそれだけウォーミングアップのセットも多くなってきます)
そうすることによって血流を促し、筋肉や腱などを柔軟にしておくことで、ケガの危険性を低くすることができます。
バランスを考慮する

競技などによっては、Vシェイプ(逆三角形の上半身)やヒップアップされた体が重視されるかもしれません。
ただし、後々になって健康な体を維持するためには、上半身と下半身・左右・体の表側と裏側といったように、バランスのとれた体を維持するトレーニングが非常に重要になってきます。
例えば、体の一方だけをトレーニングしていると筋肉にアンバランスが生じ、腰痛や首・肩の痛みなど、いろいろな問題が起こる可能性が出てきます。
どのボディパートにも同じように重点を置いて鍛えていくと、体型も良くなり、基礎代謝(運動時以外も、エネルギー消費の割合)も増え、痛みのない引き締まった体をつくることができます。
正しいテクニックで行う

エクササイズでは反動を抑え、一回一回(とくにウェイトを下ろしていく局面)の動作をゆっくりとコントロールして行うようにします。
セットの最中は、対象とする筋肉の動きに意識を向けること。
(必要以上に重いウェイトを持って、力を誇示するのではなく)そのウェイトで・そのセットでできるだけ回数を繰り返し、使っている筋肉に焼けつくような感覚を得られるようにします。
ストレッチも必ず行う

40代・50代以降になると、筋肉はこわばって腱や靭帯といった結合組織の柔軟性が低下し、ケガの危険性も高くなってきます。
ストレッチは筋肉の柔軟性を保ち、ケガを避けるために定期的に取り入れることがすすめられます。
ストレッチは体が温まった後、筋トレや入浴後などに各部位の筋肉をゆっくりと、15~30秒程度、伸ばしていくようにします。
(ストレッチは他の運動と比べ強度も軽めなので、まだ運動習慣がない方はストレッチからスタートし、全身の柔軟性・関節の可動域を広げてから、筋トレやウォーキングを採り入れるようにしても良いです)
休養日を設ける

年齢を重ねるにつれ、トレーニングの回復にはより時間がかかるようになってきます。
疲労や筋肉痛に注意を払い、体の様子を見て行うこと。筋トレは週2回前後を目安に、原則として同じボディパートのトレーニングを次に行うときは1~2日以上時間を空けるようにします。
余裕が出てきたら、トレーニングごとに上半身・下半身といった具合に交互に鍛えるようにしても良いですし、ウォーキングなど有酸素運動をはさんでも良いです。
有酸素運動の目安

間に短い休憩をはさんで複数のセット繰り返す筋トレも、体の中で最も重要な筋肉である「心臓」を強くする効果的できます。
余裕が出てきたら、オフの日にウォーキングなども採り入れると、さらに心肺機能を高める効果が期待できます。
40代・50代以降の有酸素運動は、関節に負担がかからないタイプのものがおすすめ。
ウォーキングや踏み台昇降のほか、低強度のエアロビクスダンス、格闘技系のエクササイズ、動きをともなったヨガなど、いろいろなプログラムを採り入れてみるのもバランス能力を高め、さまざまな筋肉を使う効果が期待できます。
まとめ
運動は不適切に行うと、問題を招く原因にもなります。
ですが正しく進めていけば、問題から抜け出し、健康に年齢を重ねていくための有効な手段となります。
無理をせず、トレーニングの原則や専門的な指導にしたがってより賢く行うようにすれば、着実に成果を得ていくことができます。