
「40~50代からでもカットのついた割れた腹筋をつくれる?」「ウエストを細くするための方法は?」
50代以降でも、トレーニングとダイエットにより割れた腹筋をつくることは十分可能です。
またウエストを引き締めておくことは、中高年からのメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)を予防するなど健康を維持する効果も期待できます。
この記事では、40~50代以降で腹筋を割るトレーニングのコツ・食事・有酸素運動の注意点などを、監修トレーナーが体脂肪率5%までダイエットしたときの実際の方法を参考に解説していきます。
体脂肪を減らすシンプルな運動方法

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ジムでは腹筋を割る、もしくはウエスト周りを引き締めるため、真っ先に腹筋運動から始める方が多くいらっしゃいます。
腹筋が見えるようにするには、体全体にある程度の筋肉をつける運動を行って、一方で体脂肪を減らす必要があります。
もちろん、各種の腹筋の種目も効果はあるのですが、鍛える順番としては体の大きな筋肉(脚・胸・背中など)を優先的に鍛えていった方が体のラインをつくったり、ウエストを細くするのにもより効果的です。
エネルギーの消費も大きくなり、運動時以外の代謝率(エネルギーを消費する割合)も高くなり、ウエストも細くなってきます。
(筋肉量が増えると安静時も代謝率が上がる=眠っている間にもエネルギーを消費する体になるので食べても太りづらく、ダイエット時もリバウンドしづらい体になります)
また、腹筋は他の部位のエクササイズでも体を支えるのに補助的に働いているので、腹筋が先に疲労してしまうと、他の大きな筋肉を十分な強度で鍛えることが難しくなります。
腹筋は大きな筋肉を鍛えたあと、最後に追い込むようにしていくと効率よく鍛えることができます。
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食事はたんぱく質を意識する

▲ある日の朝食の例。レンチンした目玉焼きとオートミール、バナナ。オートミールには、ホエイプロテインを少量混ぜています。
体脂肪を減らすための食事は、PFCバランスが重要になります。
PFCとは、プロテイン・ファット・カーボ⦅たんぱく質・脂質・炭水化物(糖質)⦆の3大栄養素のこと。
とくに重要となるのが筋肉など体の組織をつくるたんぱく質で、1日に体重1kgあたり1~1.6gの摂取が目安となります。
体重60kgの場合は、60kg×1~1.6g=60~96g/日。
×1gは健康を維持するためにも最低限必要と思われる量で、トレーニングを行っている場合は、たんぱく質は多めに×1.6gが理想的。
たんぱく質を多めに摂ると筋肉をつけるだけでなく、空腹感が抑えられ、ダイエット時にも食欲を抑えるのに役立ちます。
このとき注意点は、たんぱく質を多く含む食材(肉・魚介類・卵・乳製品・大豆製品など)を増やしても、そこに含まれる脂質の量は増えすぎないようにすること。
(脂質の1日の摂取量は、体重1kgあたり1gが理想。体重60kgであれば、1日に60g程度。
片手ぶんの手のひらサイズ⦅約100g⦆の肉や魚で、およそ20gのたんぱく質が含まれます)
不足分は1~2食、ホエイプロテインなどサプリメント(たんぱく質の栄養補助食品)で補給すると、余分な糖質や脂質は抑えながら20g程度のたんぱく質を手軽に摂取できるので便利です。
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高たんぱく・低脂質を基本に、体重のコントロールは炭水化物(糖質)の増減によって調整します。
ダイエット時はトレーニングをする日は1日に体重1kgあたり2g、オフの日は1gを目安とします。
(ダイエット時:体重60kgの場合は、60kg×1~2g=60~120gが目安)
筋肉量を増やすことが目的の場合は、たんぱく質・脂質は同量で、糖質を1日に体重1kgあたり3~4gまで増やします。
(筋肉量アップを狙う場合:体重60kgの場合は、60kg×3~4g=180~240gが目安)
糖質の主な摂取源は、米・めん類・パン・果物・野菜類など。
通常の食事では、精白されていない穀物(玄米や雑穀米、そば、ライ麦や全粒粉のパン、オートミールなど)を主体に摂るのが理想的です。
(消化・吸収がゆっくりと進み、腹持ちが良くなります。またこれらの食材にはビタミン・ミネラル、食物繊維も含まれ、血糖値が乱高下しづらく、体脂肪の蓄積が抑えられることも期待できます)
ただし、トレーニング直後の食事ではエネルギーの補給を速やかに行うために、精白されたもの(白米、パスタ、うどん、食パン、果物、スポーツドリンクなど)を摂るのもよいです。
朝にトレーニングを行う

早朝にトレーニングを行うと、その日1日の代謝が活発になるので、ダイエットの効果も高くなります。
(ただしこれは絶対的なものでなく、自分の都合がいい時間帯でいいので、トレーニングやダイエットを継続して行うことがより重要になります)
朝にトレーニングをする場合は、まず水を1杯飲んで水分を補給しておくこと。
体が慣れていないうちは軽めの重量から始め、徐々に強度を上げるようにしていきます。
また起床時にトイレに行った後、体重・体脂肪率を測り記録することを習慣にすると、体重コントロールに役立ちます。
有酸素運動の注意点

ランニングなど有酸素運動は運動中のエネルギー消費をいくぶん増やすのには役に立ちますが、これだけで痩せようとするとかなりの長時間の運動が必要になります。
(有酸素運動は心肺機能を鍛えるのに有効なので、それが目的の場合は効果的です。筋トレでもセット間の休憩時間を短めにすると持久力がつき、またボディメイクや体脂肪の燃焼が促せます)
50代以降は起床直後か筋トレの後、またはオフのときに、ウォーキングや踏み台昇降など関節に負担のかからないエクササイズを補助的に(軽く汗ばむくらいの強度で、多くても30分くらい)行うことがおすすめです。

まとめ
体のラインをつくるには、大きな筋肉(脚・胸・背中など)から鍛えると効果的。腹筋は他の部位の筋トレでも体を支えるのに補助的に働いているので、先に疲労してしまわないよう仕上げに行うのが基本となります。
食事は高たんぱく・低脂質が基本。体重のコントロールは炭水化物(糖質)の増減で行うようにします。ホエイプロテインなどのサプリメント(たんぱく質の栄養補助食品)を利用すると、総カロリーを抑えながらたんぱく質を摂ることができます。
朝にトレーニングを行うと、その日1日の代謝も高くなるので、ダイエットにも有効です。
有酸素運動は補助的に、筋トレの後やオフの日に、ウォーキングや踏み台昇降など関節に負担のかからないエクササイズがおすすめです。
▼監修トレーナー:佐藤公治のパーソナルトレーニングのご案内
