
ヒップ側面の筋肉が衰えると、歩行時に骨盤の安定性が損なわれ、トレンデレンブルグ歩行(上半身を左右に振って歩く不安定な歩行)に陥りやすくなります。
ヒップや太ももの外側を鍛えることによって、日常の歩行や走る動作の向上、さらにヒップアップの効果も上げることができます。
この記事では、クラムシェル(アブダクション)のやり方・回数・セット数、鍛えられる部位、効果を上げるコツを解説していきます。
クラムシェル(アブダクション)のやり方・回数・セット数
クラムシェルは、体を横向きにしてヒザを曲げ、脚を体の前方に出します。
この状態からヒザを開くようにして、上側の脚を上下していきます。
動作中、骨盤は前後しないよう床と垂直に維持して、ヒップの側面を意識してヒザ(脚)だけを上下するようにします。
脚を上げたところでヒップの側面を絞り込むようにして力を入れ、ヒザがそろう直前までゆっくりと下ろし、繰り返します。
余裕があればヒザ上にバンドなどを巻いて行ったり、ヒザを伸ばして行うアブダクションだとより負荷を強めて行うことができます。
初心者の方は片脚ずつ10~20回×1~2セット、慣れてきたら3セットを目安に行うと効果的です。
クラムシェル(アブダクション)で鍛えられる部位
クラムシェルは、横向きになって股関節を外転する(膝を外側へ開く)ことにより、中殿筋・小殿筋(ヒップ深部・側面)、大腿筋膜張筋(太ももの外側)を鍛えることができます。
ヒップの側面の筋肉を鍛えることで、横幅をつけてヒップアップをすることができます。
また太ももの側面も強化されることで骨盤が安定し、歩行やランニングなどの機能も向上することが期待できます。
クラムシェル(アブダクション)で効果を上げるコツ
セット中は脚を完全に下ろさず、脚がそろう手前で持ち上げ、繰り返すようにします。
セットの最後に部分反復法を加える(小刻みな動作で、さらに10回ほど繰り返す)と、側面の筋肉をさらに追い込むことができます。
ヒップ側面のエクササイズは横向きのほか、四つん這いでヒザを横に持ち上げたり、立位で脚を外側に開く、またジムでは専門のアブダクターマシンが備えてあることもあります。
まとめ
横向きになって、股関節を外転する(ヒザを外側へ開く)クラムシェルでは、主に中殿筋・小殿筋(ヒップの深部・側面)や大腿筋膜張筋(太ももの外側)を鍛えることができます。
ヒザを伸ばして脚全体を持ち上げるアブダクションだと、さらに負荷をかけて行うことができます。
最初は自重で、余裕があればヒザ上にバンドなどを巻いて負荷をかけると、強度を上げることができます。
片脚で10~20回×1~3セットを目安に行うと効果的です。
セット中は脚を完全に下ろさず、脚がそろう手前で持ち上げ、繰り返すようにします。
セットの最後に部分反復法を加える(セットの最後に小刻みに、10回程度さらに繰り返す)と、側面の筋肉をさらに追い込むことができます。