
アーノルドプレスは、ボディビルダー時代のアーノルド・シュワルツェネッガーが好んで行っていたダンベルプレス(三角筋:肩の筋肉の種目)のバリエーションです。
この記事では、アーノルドプレスで鍛えられる部位や効果的なやり方について解説していきます。
アーノルドプレスで鍛えられる部位
肩関節では、主に三角筋の前部・中部(肩の筋肉の前側と横側)、補助的に大胸筋上部、烏口腕筋(腕前面の深部の筋肉)、棘上筋(ローテーターカフ:肩関節深部の回旋筋腱板のひとつ)などの筋肉が鍛えられます。
肘関節では上腕三頭筋(腕の裏側、二の腕の筋肉)が働きます。
アーノルドプレスのやり方
背もたれがついた(床と垂直か、やや後ろに傾いた角度の)ベンチに座り、足をしっかりと床につけます。
腕を曲げて手のひらが自分の方へ向くようにし、肘が体側かやや前方にくるようにして、ダンベルを首の高さに構えます。
(通常のダンベルプレスでは手のひらを前方へ向け、上腕が体の横にくるようにして、ダンベルを耳の横の高さに構えたポジションがスタートになります)
視線を前方へ向け、息を吐きながら緩く弧を描くようにしてダンベルを頭上へ挙げていきます。
ダンベルが頭の横を通過するあたりから、腕を内側にひねり始め、ダンベルを完全に挙げたときに手のひらが前方へ向くようにします。
(三角筋のテンション:緊張状態が抜けないよう、肘は伸び切る一歩手前までとします)
ゆっくりとした動作で、腕をひねりながらダンベルを下ろしていき、スタートポジションで手のひらを自分の方へ向け、首の高さまで戻したところで繰り返します。
アーノルドプレスを効果的に行うポイント
通常のダンベルプレスより動作の範囲が広く、難易度もやや高くなるので、軽めのダンベルで始め動作を身につけるようにします。
動作は肩関節の屈曲(腕を頭上に挙げる)から始め、最もきつくなる局面(頭の横)を通過してから、前腕を回内させて(ダンベルを内側へ回すようにして)、肩関節を外転する(肘を外側に開いて、上腕が体から離れる)ようにします。
動作全体を通して体幹部をまっすぐに保ち、勢いをつけて腕をひねることは避け、コントロールした動作でダンベルを上下するようにします。
まとめ
・アーノルドプレスは、三角筋(肩の筋肉)を鍛えるダンベルプレスのバリエーションのひとつ。
・通常のダンベルプレスより動作の範囲が広く、とくに三角筋の前部・中部に効果的。
・スタートポジションで手のひらを自分の方へ向け、首の高さにダンベルを構え、ゆるく弧を描きながらダンベルを挙げていく。
頭を通過するあたりから前腕を内側にひねり、フィニッシュでは手のひらが前方へ向くようにする
・通常のダンベルプレスより動作の範囲が広く、やや難易度も高くなるので、軽めのダンベルから始めて、動作を身につけるようにする
アーノルドプレスは、通常のダンベルプレスよりダンベルを下ろす位置がやや低くなり、そのぶん三角筋の前部などがよりストレッチされるポジションになります。
またひねる動作も加わるので、深部のローテーターカフにも通常とやや異なる刺激が与えられます。
8~12回くらいの中間回数で、2~3セットから採り入れることがすすめられます。