
プレス系のエクササイズで胸筋の筋力・筋肉をつけたら、フライ系のエクササイズで締めると、胸筋を形よく仕上げることができます。
ケーブルマシンを使うと、バーベルやダンベルでは鍛えづらい胸の内側部分を部分を刺激するのに効果的です。
この記事では、ケーブルクロスオーバーで鍛えられる部位・正しいやり方・効果を上げるコツを解説していきます。
ケーブルクロスオーバーで鍛えられる部位
ケーブルクロスオーバーで鍛えられる主な筋肉は、大胸筋(とくに内側部分)と三角筋前部(肩の前側)になります。
(その他、胸から腕の深部にある烏口腕筋、胸の下・ろっ骨外側の小胸筋や前鋸筋などが働きます)
フリーウェイト(バーベル、ダンベル)だと重い重量が扱え、基礎となる筋力・筋肉量のアップに効果的ですが、ウェイトを完全に上げた(もしくは下ろした)状態だと筋肉への負荷が抜けてしまいます。
マシンだと扱える重量はずっと軽くなりますが、特定の部位をアイソレートして(重点的に)鍛えることができるので、細部を整えるのに効果的。
とくにケーブルだと、動作中の筋肉のテンション(緊張状態)を維持でき、ハンドルを肩幅より内側に引いて(手を交差することもできます)胸筋内側まで刺激を加えることができます。
滑車を上方にセットして、上から下に引くハイケーブルクロスオーバーだと主に大胸筋の下部を、下方にセットして下から上に引くローケーブルだと大胸筋の上部を刺激することができます。
ケーブルクロスオーバーの正しいやり方
もっとも一般的なハイケーブルクロスオーバー(上方から下方へ引く形。大胸筋下部に効果的です)の場合だと、ケーブル(滑車)を上方にセットして、D字ハンドルを取り付けます。
マシンの中間に立ってバランスをとります(片足を前に出してもよいです)。
背中の自然なアーチを保ちながら、上半身を少し前に(15~30度程度)傾けます。
スタート時は、両腕を肩の真横(もしくはやや下)に広げて、体幹部と垂直になるようにし、ヒジを少し曲げるようにします(動作中、ヒジの角度は一定になるよう保ちます)。
息を吐いてハンドルを前方・下に向かって引いていきます。
両手が体の前で合わさるか、やや交差するまで(胸筋内側に効果的です)手を前方に向かって引き寄せていきます。
いったん静止して、胸筋を絞り込むようにして力を入れ、息を吸ってゆっくりとハンドルを戻し、繰り返します。体を安定させ、常にコントロールした動作で行うようにします。
ケーブルクロスオーバーでは胸筋に負荷が集中するよう、コントロールできるやや軽めの重量で、8~15回×3セット程度を目安に行い、胸筋に焼き付くような感覚を得るようにすると効果的です。
応用として、ケーブルを下方にセットして、下方から上方へ引き上げるローケーブルクロスオーバーだと、主に胸筋の上部・内側を刺激することができます。
ケーブルクロスオーバーの効果を上げるコツ
ヒジをやや曲げておくと、ヒジにかかる負担を軽減することができます。
動作の最後でヒジを伸ばすと上腕三頭筋(上腕の裏側、二の腕)が関与することになるので、クロスオーバーで胸筋を刺激するには、やや軽めの重量に設定するようにします。
動作全体を通して体幹部を同じ姿勢に保つようにして、反動は使わないようにします。
(上体の前傾を大きくすると大胸筋の中部が、直立に近い姿勢にすると下部の働きが大きくなります)
ハンドルを戻したとき、腕を背中側で肩甲骨を寄せるまで後ろに引かないこと(前鋸筋が肩甲骨を広げる働きがあるので)。反対に、前方に引いたとき肩を丸めるようにしていくと、胸筋を収縮させる(引き締める)ことができます。
まとめ
ケーブルクロスオーバーで鍛えられる主な筋肉は、大胸筋(とくに内側部分)と三角筋前部(肩の前側)になります。
マシンエクササイズだと、フリーウェイト(バーベル、ダンベル)より扱える重量はずっと軽くなりますが、細部をアイソレートして(重点的に)鍛えることができます。
とくにケーブルクロスオーバーだと動作の範囲を広くとることができ、フィニッシュで手のひらをあわせる(もしくは交差させる)ことで、胸筋の内側部分まで刺激することができます。
ケーブルクロスオーバーでは、滑車の位置を調節するか上体の角度を変えると、胸筋の上~下部の刺激する部分に変化を加えることができます。
ケーブルクロスオーバーで大胸筋を効果的に刺激するには、軽めから中程度の重量で、コントロールした動作で行うようにします。
8~15回×3セットを目安に行うと、胸筋を追い込むのに効果的です。