
上腕二頭筋は上腕の表側、いわゆる力こぶをつくる筋肉になります。
強く、太い上腕二頭筋を得るためには、バーベル・ダンベルなどを持って行う各種カール(ヒジを曲げる動作)が効果的。
この記事では、上腕二頭筋の筋力・筋肉量のアップに効果的な、基本のスタンディング・バーベルカールのについて解説していきます。
この記事を一通り読むと、カール動作を効果的に行うための姿勢や動作、ヒジ関節を曲げる際に働く筋肉、フォームや注意点など、適切なやり方のコツについて知ることができます。
カールの動作
スタンディング・バーベルカールでは、肩は下げて後方へ引いた状態にし、胸を張って、ヒジが15~115度の範囲で稼働する動作に集中するようにします。
(スタンディングポジションでは、この範囲内で二頭筋に負荷がかかることになります。上体が揺れるのを避けるため、壁や柱に寄りかかっても良いです)
ヒジは下げた状態で体側につけるか、やや前方に位置させるようにします。
ここからヒジを曲げてウェイトを挙げていくようにします。
カールで鍛えられる筋肉
ヒジを曲げる屈筋群は、上腕二頭筋・上腕筋・腕橈骨筋から成り立っています。
力こぶを形成する上腕二頭筋は、外側の長頭と内側の短頭の2つの筋頭があり、ヒジ関節の屈曲(曲げる動作)と前腕の回外(手のひらを上に向け、親指を外側へ回す動作)に働きます。
上腕筋は二頭筋の下部にあり、ヒジ付近の上腕骨前方から前腕の尺骨上部に付着してヒジ関節の屈曲、とくに前腕が中間位(親指が上を向いた状態)にあるときに最も強く引き締まり、効果的に機能します。
腕橈骨筋はヒジから下の前腕全体にまたがっていて、ヒジ関節の屈曲に働きます。
カールのフォームとやり方
①通常のバーベルカールでは、手を肩幅かやや広くしてバーベルを握ります。
(肩幅より広めのワイドグリップでは二頭筋の内側の短頭のほうに、狭めのクローズグリップでは外側の長頭のほうがやや刺激が大きくなります)
②足を肩幅程度に開き、ヒザをわずかに曲げて持って直立し、お尻を少しだけ後ろへ突き出します。下背部は自然なアーチを保って緊張させておき、肩は下げて後方へ引きます。
肩甲帯全体をしっかりと安定させ、頭を自然な垂直状態にし、目は前方をまっすぐに見つめます。
③両ヒジを体側につけるか、やや前方へ出したポジションを維持し、ヒジを曲げていきます。もし、ストレートバーで前腕部に痛みがある場合は、EZバーの外側を握ってカール動作を行うようにします。
④動作に慣れるまではチーティング(動作をフィニッシュさせるために、反動を加えること)は避けること。ゆっくりと弧を描くようにしてウェイトを下ろし、繰り返します。
カールの回数とセット数の目安
上腕二頭筋は比較的小さな筋肉群となるので、中程度の重量で8~12回、2~4セットが目安となります。
カールを行う際のまとめ
・手のひらを上に向け、ストレートバー(もしくはEZバー)を肩幅からやや広めに握るります。
・直立して体を安定させ、ヒジを曲げて前腕が弧を描くようにして、ウェイトを挙げていきます。
・反動は使わないようにして、8~12回を目安に繰り返します。
スタンディング・バーベルカールは、上腕二頭筋の基礎となる筋力・筋肉量のアップに効果的。慣れてきたら種目や回数・セット数に変化を加えると、より太く盛り上がった二頭筋をつくっていくことができます。