
クランチは初心者にも効果的な腹筋の種目で、通常のクランチのほかリバースクランチ、サイドクランチ、ツイスティングクランチ、バイシクルクランチなど、さまざまな種類があります。
基本のクランチは、腹直筋上部(6パック:割れた腹筋)を鍛えるのに効果的な種目。
この記事では、クランチで鍛えられる部位・正しいやり方・効果を上げるコツを解説していきます。
クランチで鍛えられる部位
仰向けの姿勢から肩(上体)を挙げるクランチでは、主に腹直筋上部(腹部正面上部、6パック:6つに割れた腹筋といわれるところ)を鍛えることができます。
角度をつけたデクラインベンチで行うとさらに強度が上がり、腹筋全体により効果的になります。
(または腕を上・やや前方に伸ばして行うと、腕の重さの分だけ負荷が加わります。ダンベルやメディシンボールを持って行うと、さらに負荷が高くなります)
デクラインベンチクランチでは、腹筋上部がコンセントリックに収縮して(筋肉が短くなった状態)、胸椎を屈曲させ(曲げ)、肩が下半身に近づきます。
同時に下腹部を安定させるため、腹直筋下部(下腹)も補助的に収縮します。
(腹直筋はろっ骨の下部から骨盤まで、腹部正面に走る細長い筋肉になります。筋繊維は平行に走り、また3本の腱画が横切っているので、腹筋が発達し体脂肪が落ちてくると「6つに割れた腹筋」が見えるようになります)
外腹斜筋は側面(わき腹)を覆っている筋肉で、左右の下腹部の付着部からVの字を描くように斜め上方に走っています。内腹斜筋は外腹斜筋の深部で、逆Vの字を描くように走っています。
外腹斜筋・内腹斜筋も動作を安定させるのに補助的に関与し、とくにベンチの角度を急にする、または動作速度を上げたときなど、強度を上げた際にその割合が大きくなってきます。
この他、ベンチのパッドに足首を固定して行うと、股関節屈筋群(太ももの付け根の筋肉:大腿直筋・腸腰筋・恥骨筋)も動作を安定させるのに補助的に使われるようになります。
クランチの正しいやり方
腹筋の筋力に応じて、ベンチを水平か30~40度低くなるようにセットし、足をしっかりとパッドにつけるようにします。
息を吸って腹筋を引き締めるようにして、吐きながら上体をベンチから浮かせていきます。
仰向けになって体幹・肩・頭部をベンチにつけます(手は太ももにそえる、腹筋にあてる、胸の前・頭の上で組むなどありますが、頭のほうに行くほど腕の重みが加わり、強度もアップします)。
(視線はスタート時は天井のほうへ、上体を起こす際は背中を丸め、胸・腹部のほうを見るようにします)
腰の角度が90度近くになるまで、上体を丸めて起こしていきます。トップポジションで息を吐き切って腹筋を絞り込んでから、息を吸って上体をベンチと中間の位置まで戻し、繰り返します。
初心者の方は10~12回を目安に、慣れてきたら15~25回まで増やして3~4セット繰り返すと効果的です。
クランチで効果を上げるコツ
クランチは最初は床に仰向けになって行い(腹直筋に負荷を集中させるのに効果的です)、ベンチで行う際は水平よりわずかに(10度程度)低くするくらいから始めるようにします。
その後、腹筋が強くなるにしたがって徐々に傾斜角度を大きくしていきます。
(ただし、あまり角度をきつくしてしまうと頭側に血液が集まって血圧が上がることもあるので、40~45度くらいを上限とし、動作中は頭を完全に下げないようにすることが勧められます)
上体が真っ直ぐなまま起こしていくと、腹筋上部を引き締めることができず、腰への負担が大きくなります。必ず頭と肩を丸めるようにして上体をベンチから起こしていくようにします。
まとめ
仰向けの姿勢から肩(上体)を挙げるクランチでは、主に腹直筋上部(腹部正面上部、6パック:6つに割れた腹筋といわれるところ)を鍛えることができます。
角度をつけたデクラインベンチで行うとさらに強度が上がり、腹筋全体により効果的になります。
手は太ももにそえる、腹筋にあてる、胸の前・頭の上で組むなどありますが、頭上のほうに行くほど腕の重みが加わり、強度も高まります。
クランチは最初は床に仰向けになって行い(腹直筋に負荷を集中させるのに効果的です)、ベンチで行う際は水平よりわずかに(10度程度)低くするくらいから始めるようにします。
その後、腹筋が強くなるにしたがって徐々に傾斜角度を大きく(最大40~45度程度)していくとより効果的です。
上体が真っ直ぐなまま起こしていくと、腹筋上部を引き締めることができず、腰への負担が大きくなります。必ず頭と肩を丸めるようにして上体をベンチから起こしていくようにします。
初心者の方は10回を目安に、慣れてきたら15~25回を目安に3~4セット繰り返すと効果的です。