
ダイエット時はどのくらいの脂質を摂ればいい?脂質のメリット・デメリットは?
健康的な体をつくるには脂質も必要な栄養素ですが、1日にどのくらいの量が適切か、また健康的な脂質とそうでない種類など、まだ知られていない部分も多いのではないでしょうか。
この記事では、脂質の主な働き・1日の摂取量の目安・健康に良い脂質と悪い脂質・脂質が多い食品について、ご紹介します。
脂質の主な働き

脂質は、体内に貯えられていた糖質(グリコーゲン)が減ってきたときに利用される、体を動かすための第二のエネルギー源になります。
また、細胞の膜やホルモンを構成する・ビタミンの吸収を助ける・体温を維持する・内臓を保護するといった働きをしています。
脂質は、もっとも熱量(カロリー)の高い栄養素になるので(たんぱく質・炭水化物⦅糖質+食物繊維⦆は1gで4kcal。脂質は9kcal)、摂りすぎには注意が必要になります。
脂質の1日の摂取量の目安

筋肉量は維持して体脂肪を減らすダイエットでは、高たんぱく・低脂質が基本的な考え方になります。
(体重のコントロールは、糖質の増減によって調整します)
脂質の1日の摂取量は、体重1kgあたり×1gが目安となります。
(体重50kgの人の場合、50⦅kg⦆×1⦅g⦆=50g)
脂質は、主にたんぱく質食品に含まれているものや、調理油から摂取するようになります。
健康に良い脂質・悪い脂質

脂質の種類には、主に飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸があります。
飽和脂肪酸は、常温(体温)で固まりやすい性質(血管などを詰まらせる恐れ)や中性脂肪を増やす心配があるので、摂りすぎにならないよう注意が必要となります。
(ただし、強度の高い筋トレを行っている人はテストステロン⦅筋肉をつくる男性ホルモン⦆のレベルを上げる効果もあるので、完全に除外する必要はないです。
また東京都健康長寿医療センターの調べによると、60~70代以降の高齢者の方は、適度に脂質が含まれた肉類を摂取していた人のほうが寿命が長かったという報告もあります)
不飽和脂肪酸は常温で固まらないので、一般的にはこちらのほうが健康的といわれています。
不飽和脂肪酸はさらに、多価不飽和脂肪酸・一価(単価)不飽和脂肪酸に分類されます。
(この他に、トランス型脂肪酸⦅植物油に水素を添加して加工されたもの⦆がありますが、悪玉コレステロールを増やし善玉を減らすといった健康上のリスクがあるので、控えめにしたほうが良いです)
脂質が多く含まれる食品

飽和脂肪酸が多く含まれるのは、動物性のたんぱく質が豊富な食品(脂質の含まれた肉類・乳製品など)になります。
肉類や・乳製品は筋肉量を増やす効果が見込めますが、摂りすぎると悪玉コレステロールを増やすといった心配もあるので、筋肉量を増やす運動を行い、低脂肪のもの選ぶことがすすめられます。
多価不飽和脂肪酸は魚(鮭・サバ・イワシなど)や大豆などに多く含まれ、とくに青魚に含まれる脂肪は血液をサラサラにし、体脂肪の減少を促す働きがあることが認められています。
一価(単価)不飽和脂肪酸は、オリーブ油などの植物油、アーモンドなどのナッツ類に豊富に含まれています。
(トランス型脂肪酸は、洋菓子や揚げ物・マーガリンなどに多く含まれているので、控えめにすることがすすめられます)
まとめ:ダイエットに脂質もうまく活用するために
ダイエットの基本的な考え方は、高たんぱく・低脂質。
ですが毎食、鳥のささみや野菜のみといった食事を続けていると、筋肉や肌の張りや潤いがなくなってしまいます。
ボディメイクや健康的な体づくりには、たんぱく質・良質な脂質・糖質をバランスよくとりながら、筋肉量を維持する運動を採り入れることが重要になります。
体力に応じた筋トレを行い、肉・魚・卵・低脂肪の乳製品・大豆製品・プロテインといったたんぱく質・脂質が含まれた食品を摂り、適度に糖質を摂ることがボディメイク・ダイエットを成功させるポイントになります。