
ディップスは大胸筋下部に効果的な種目ですが、上体を垂直に立てて行うと、上腕三頭筋(上腕の裏側、二の腕)の働きが大きくなります。
自分の全体重がかかるので強度が高く、腕を太くするのにも効果的。
この記事では、ディップスで鍛えられる部位・正しいやり方・効果を上げるやり方のコツを解説していきます。
ディップスで鍛えられる部位
ディップスは、ディップスバーを握って両手で体を支え、ヒジ関節の曲げ伸ばしを行うことで、主に上腕三頭筋(上腕の裏側の筋肉、二の腕)が、また腕を体の中心線に向けて動かす動きで大・小胸筋が鍛えられます。
その他、肩を前方へ押し出す動作で三角筋(肩の筋肉)前部、背中側で肩甲骨を動かす動作で前鋸筋(胸の下・側部)が補助的に働きます。
ディップスの正しいやり方
ディップスバーを肩幅の広さで握り、腕を伸ばして体を支えます。(ディップスバーがない場合は、ベンチに手をついて足を前方に出して座り、腰を前に出して体を支えると代替種目となります)
視線を前方へ向け、両ヒジは真っ直ぐ後ろに向けるようにします。
息を吸って体幹部を安定させて力を入れ、ヒジを曲げてゆっくりと体を下ろしていきます。
上腕が床と平行になる程度(肩や胸がストレッチされるのを感じるところ)まで下ろし、息を吐いて上腕三頭筋に力を入れて、体を押し上げます。
ヒジを完全に伸ばして(ただし、関節が痛まない範囲で)上げたところでいったん静止して三頭筋に力を入れ、繰り返します。
5回以上行えない場合は三頭筋のトレーニングの最初に、15回以上できる場合は最後に、2~3セット程度行うと効果的です。
ディップスで効果を上げるコツ
上腕三頭筋に負荷を集中する場合は、手の幅を肩幅程度にして腕を体側近く沿え、上体をできるだけ真っ直ぐに立てて行うようにします。
(わきを空けて、腕立て伏せのように上体を前傾させて行うと、負荷が大胸筋のとくに下部にかかるようになります。大胸筋を鍛えたい場合は、こちらのやり方で行うとよいです)
体を下ろすとき、肩を伸ばしすぎないように注意(ヒジを曲げて、上腕がほぼ床と平行になるくらいを目安とします)。肩関節が硬い場合は、トレーニング後にストレッチを取り入れると可動域を改善するのに役立ちます。
15回以上行える場合は、負荷を加えて行う(ダンベルを足に挟んだり、ウエストベルトにプレートをぶら下げるなどする)と筋力アップに効果的です。
(ジムにディップスと同じ動きができるマシンがある場合は、負荷を調節して10~15回を目安に行うようにします)
まとめ
ディップスは、ディップスバーを握って両手で体を支え、ヒジ関節の曲げ伸ばしを行うことで、主に上腕三頭筋(上腕の裏側の筋肉、二の腕)と大胸筋、三角筋(肩)前部などが鍛えられます。
上腕三頭筋に負荷をかけたい場合は、わきをやや閉めて上体を立てて、ヒジの曲げ伸ばしを行います。
(大胸筋下部に負荷をかけたい場合は、わきを空けて腕立て伏せのように上体を前傾させて行うと効果的です。
またディップスバーがない場合、ベンチに手をついて足を前方へ出して座り、腰を前方へ出してヒジの曲げ伸ばしを行うベンチディップスも、上腕三頭筋の効果的な種目となります)
5回以上行えない場合は三頭筋のトレーニングの最初に、15回以上できる場合は最後に、2~3セット程度行うと効果的です。
15回以上行える場合は、負荷を加えて行う(ダンベルを足に挟んだり、ウエストベルトにプレートをぶら下げるなどする)と筋力アップに効果的。同じ動きができるマシンがある場合は、負荷を調節して10~15回を目安に行うようにします。