
❝男の体にとって、「肩」がいかに重要か、そのルーツは古代ギリシャ神話までさかのぼる❞ ━アーノルド・シュワルツェネッガー(70~75、80年Mr.オリンピア=ボディビルチャンピオン)の言葉
発達した三角筋(肩の筋肉)は、上背部や胸の筋肉とともにV字型の上半身を形づくる必須の部位です。
(肩幅があると相対的にウエストを細く見せる効果があるので、近年では男性だけでなく女性からも重視されています)
三角筋は肩甲骨・鎖骨外側から上腕骨に付着していて、その名の通り前部(鎖骨部)・中部(肩峰部)・後部(肩甲棘部)の3つの筋頭に分かれていて、肩関節のほぼすべての動きに関与しています。
この記事では、三角筋の筋力・筋肉量のアップに効果的なプレス動作の中から、もっともポピュラーな種目であるダンベルプレスについて解説していきます。
ダンベルプレスの動作
ダンベルプレスは、耳の横に構えたダンベルを頭上に持ち上げることで、三角筋を鍛えることができます。
一般的には、背もたれのついたベンチに座って行いますが、立って行うとプレス動作の主働筋である三角筋の前部のほか、バランスをとるのに三角筋の中部・後部、体幹部の関与も大きくなります。
(ただし、スタートポジションにダンベルを構えるのが難しくなるので、コントロールできる重量で行うことが大切です)
ダンベルプレスで鍛えられる筋肉
ダンベルプレスでは肩関節の外転(腕が外側、上方に動く)・屈曲(腕を前方、体と交差する方向に動かす)動作が起き、主に三角筋の前部・中部が鍛えられます。
その他、三角筋・僧帽筋(上背部の中央、首の付け根)の深部にある棘上筋、肘関節の伸展(伸びる動作)により上腕三頭筋(上腕の裏側、二の腕)などが補助的に働きます。
ダンベルプレスのフォームとやり方
①背もたれのあるベンチに座り、ダンベルをヒザの上に構えます。(背もたれは垂直か、やや後ろにセット。60度より後方へ倒すと負荷が胸筋上部へ移ります)
②ヒザを上げてダンベルを耳の横へ持ち上げ、上腕が体の横・やや前方にくるように構えます。
③息を吐いてダンベルを肩の上に挙げます。(肩の筋肉の緊張が抜けないよう、肘が伸び切る手前まで)
④息を吸って、ダンベルを耳の高さ(もしくは肩関節に負担がかからないところ)まで、ゆっくりと下ろし、繰り返します。
ダンベルプレスの回数とセット数の目安
初心者は、やや軽めの重量で10~12回が目安。慣れてきたら6~10回で限界になるくらいの重量で行うと肩の筋力・筋肉量のアップに効果的です。
セット数は、最初に軽めの重量でウォーミングアップを行って、2~4セットが目安となります。
ダンベルプレスを行う際のまとめ
・垂直近くにセットしたベンチに座り、ダンベルを耳の横に構えます。
・息を吐いてダンベルを頭上、肩の上に挙げていきます。
・息を吸ってゆっくりと下ろし、繰り返します。
上背部の筋肉とともに肩が鍛えられていると、逆三角形の上半身を形づくることができます。