
ダンベルロウは、主に背中の厚みや凹凸をつけるのに効果的。ダンベルだと、手の幅や向きを変えることで背中のさまざまな筋肉を重点を変えて鍛えることができます。
この記事では、ダンベルロウのやり方・回数と重量・セット数、鍛えられる部位、効果を上げるコツを解説していきます。
ダンベルロウのやり方・回数と重量・セット数
ダンベルを持つ手と反対の手をベンチやダンベルラックにつき、ダンベルを持つ側の足を斜め後方に引いて立ちます。
下背部のアーチを保ち、膝を曲げた状態で前傾し、上体が床と平行から30~45度程度に起こした姿勢になります。
ダンベルを持つ側と反対の手をベンチ(またはラックなど)について体を安定させ、もう一方の手でダンベルを持ちます。
ダンベルを持った腕は真っ直ぐ下方へ伸ばします(肩を少しリラックスするようにして、自然に下げるようにします)。
息を深く吸って体幹を安定させ、ダンベルを腰から上腹部のほうへ引いていきます。背中と肩の筋肉で引くことに集中し、肘をできるだけ高く、背中よりも高い位置まで引き上げていきます。
肘が肩の高さに達したら、肩も少し上げるようにして、広背筋の上部と中背部の筋肉をより強く収縮させる(引き締めるようにして、力を入れる)ようにする。
1~2秒静止してから、息を吐いてゆっくりとダンベルを下ろしていきます。
初心者の方は10~15回×1~2セットを目安に、動作に慣れてきたら重量を上げ、8~12回×3~4セット行うと効果的です。
ダンベルロウで鍛えられる部位
ダンベルロウは、上体を前傾して肩・腕を後方へ引くことで、広背筋(背中の上部・下部、わきの下の筋肉)を鍛えることができます。
手の平の向きをㇵの字にして、わきを少し開いてみぞおちの横のほうにダンベルを引いていくと、広背筋(わきの下の筋肉)の上部・外側や、大円筋(背中側の腕の付け根)・三角筋(肩)後部の働きが大きくなります。
また、肩甲骨を背中側で寄せるようにすると、僧帽筋中部(背中の上部、肩甲骨の間)や菱形筋(僧帽筋の奥)も鍛えることができます。
わきを閉めて手のひらを体側に向け、腰のほうにダンベルを引いていくと、広背筋の下部の働きが大きくなります。またヒジを深く曲げることによって、上腕二頭筋(力こぶ)の働きも大きくなってきます。
ダンベルロウで効果を上げるコツ
スタート時に腕を力強く引くようにすると、可動域をいっぱいに使った動作を行いやすくなります。
肩はダンベルを挙げきる際に、少しだけ上げるようにします(上半身をひねらないように)。肩と背中は、動作のほぼ全体をとおして床と平行に保つようにします。
肘を背中よりも高く上げられる重量のダンベルを選ぶこと。肘を後方へ引くことで背中の上部・中央を引き締めることができます。
背中よりも先に握力が限界に達してしまう場合には、補助具としてリストストラップをダンベルに巻いて行ってもよいです。
背中全体を発達させるには、手のひらの向きとダンベルを引く方向を変えて行うとよいです。
手のひらを少し脚のほうへ向けて、ダンベルを上腹部へ引くと広背筋(背中、わきの下)の上部・外側と僧帽筋・菱形筋(上部・中央)が、手のひらを体に向けて腰のほうへ引くと、広背筋の外側・下部のほうが重点的に鍛えられます。
まとめ
ダンベルロウだと、手の向きや引く方向が自由に変えられるので、背中の上~下部まで刺激することができます。
ダンベルロウでは片腕ずつ、ダンベルを持つ手と反対側の手をベンチやラックにつけて行うと体幹を安定させ、背中に負荷をかけやすくなります。
動作中、上体は前傾させて床と平行から30~45度程度に上体を起こし、肘を背中より高くなるように引いて、背中の筋肉に力を入れるようにします。
ダンベルを上腹部のほうへ引くと背中の上部・外側と中央部が、腰のほうへ引くと下部・外側が主に鍛えられます。
片腕で8~12回を目安に、終了したら反対の腕で同様に繰り返します。3~4セット行うと効果的です。