
ダンベルショルダープレスでは、主に逆三角形の上半身をつくる起点となる三角筋(肩)を鍛えることができます。
この記事では、ダンベルショルダープレスのやり方と重量・回数・セット数、鍛えられる部位、効果を上げるコツを解説していきます。
ダンベルショルダープレスのやり方・回数と重量・セット数
ダンベルショルダープレスは、立位または座位で行うことができますが、背もたれのついたベンチに座って行うやり方が一般的です。
(動作中、反動を使ってしまうことが抑えられ、また腰への負担を軽減することができます。ベンチの角度は垂直近く、90度より少し後ろになるくらいが目安となります)
ダンベルを左右の手に持って、肩より少し前に構えます。
手のひらを前に向けた状態で、ダンベルをほぼ耳の横の高さで、肩幅より少し広げて構えます。
(ヒジを外側に開き、前腕は床と垂直になるようにします)
肩を後ろに引いて胸を張り、背中の自然なカーブを維持するようにします。
息を吸って体幹に力を入れて安定させ、吐きながらダンベルをやや弧を描くようにして、頭上に押し上げていきます。
頭上でダンベル同士を近づけるようにして、ヒジが伸び切る寸前まで上げ、いったん静止します。
息を吸いながら、コントロールした動作で上げたときと同じ軌道を通りながらゆっくりと下ろしていき、繰り返します。
初心者の方は軽めの重量で10~15回(少し余裕があるくらいの重量で)、2セット程度が目安。
動作に慣れてきたら、軽めのウォーミングアップのセットのあと重量を上げ、6~10回がきつめになるくらいの重量で、3~4セット行うと筋力・筋肉量のアップに効果的です。
ダンベルショルダープレスで鍛えられる部位
ダンベルショルダープレスは、上体をほぼ垂直に起こした姿勢から頭上にダンベルを挙げることにより、肩の筋肉である三角筋の前部(前側)と中部(横)を鍛えることができます。
三角筋は肩の外側を覆っていて、3つの筋頭(前部・中部・後部)がよく発達すると、幅広く丸みを帯びた肩の外観をつくることができます。
三角筋以外では、肩の深部にある棘上筋、肩甲骨の間の僧帽筋と菱形筋、胸郭の側部・わきの下にある前鋸筋、首の後ろの深部にある肩甲挙筋が補助的に働きます。
また、腕を頭上に伸ばす際に肘関節を伸ばす動作により、上腕三頭筋(上腕の裏側、二の腕)も鍛えることができます。
ダンベルショルダープレスで効果を上げるコツ
スタートポジションに戻ったところで休まないこと。耳の横から肩まで下ろしたところで動作の方向を変えて素早く上げるようにすると、下ろす段階で蓄えられたエネルギーをうまく利用することができます。
頭上でダンベル同士を近づけることで、三角筋の中部と前部により強く効かせることができます。
ダンベルショルダープレスでは、極端に重い重量は使わないこと。ダンベルだとバーベルやマシンに比べてバランスをとるのが難しくなります。また、上方向への可動域が狭くなりがちです。中程度の重量で、コントロールした動作で上下するようにします。
三角筋前部と大胸筋上部により大きな負荷をかける応用例として、ニュートラルグリップ(手のひらを頭のほうへ向き合わせた状態)で行うやり方もあります。
肘を前方へ向け軽くわきを閉めることで、三角筋前部のほか上腕三頭筋へ刺激も強めることができます。
まとめ
ダンベルショルダープレスは主に三角筋(とくに肩の前部:前側と、中部:横の筋肉)、上腕三頭筋(上腕の裏側、二の腕)が鍛えられ、丸みを帯びた肩の外観をつくることができます。
立っても座ってもできますが、背もたれのあるベンチ(垂直からやや後ろになるくらいの角度)で行うと反動が抑えられ、また腰への負担も軽減することができます。
背筋を伸ばし、耳の横から両腕(ダンベル)を頭上に押し上げ、最後にダンベル同士を近づけることで三角筋の中部と前部を刺激することができます。
ダンベルだとバランスをとるのがやや難しくなるので、中~高重量(6~10回位がきつめになる重さ)で動作をコントロールして、3~4セット行うようにします。
一般的には手のひらを前方へ向けて行いますが、応用として手のひらを向き合わせて行うと、三角筋の前部や上腕三頭筋(二の腕)をより刺激することができます。