
「筋トレしたら痩せる?」「筋トレに脂肪を落とす効果はない?」
じつは、筋トレもメニューの組み方次第で体脂肪燃焼の効果を上げることができます。
今回は、筋トレのダイエット効果やメニューの組み方のポイント、自重ですぐに始められる簡単な筋トレメニュー4選を解説していきます。
筋トレに痩せる効果はある?
ときどき「筋トレは、有酸素運動に比べると運動時間が短く(1セット30~40秒)、エネルギー消費が少ないので体脂肪燃焼は期待できない」と聞かれます
じつは、これは「運動中のエネルギー消費」に限った話です。
実際には筋トレを行うと運動後も、(酸素をより摂取しようとして)エネルギー消費がしばらく続く状態になっています。
結果、筋トレは比較的に短い運動時間でも、体脂肪燃焼を促す効果が期待できます。
⦅有酸素運動:運動中のエネルギー消費が多い(といっても体脂肪の燃焼を促すには、かなり長時間の運動量が必要になります)。
筋トレ:運動後も長時間にわたってエネルギーの消費が続くため、総消費カロリーが多くなる(体脂肪燃焼が促されるようになります)⦆
また体形が崩れ、太りやすく疲れやすくなるのは加齢や運動不足、あるいは過度な食事制限により筋肉量が減ってくる(筋肉量が減ると、代謝:エネルギーを消費する割合も減少する)ことが根本的な原因です。
ですので効率よく体を引き締めるには、筋肉量を維持する(または増やす)運動が必須となります。
また筋肉を鍛えることでボディラインを整える、老化を防止するなどの効果も期待できます。
痩せるための筋トレメニューの組み方

エネルギー消費を増やすには、初心者の方は体の大きな筋肉(脚・胸・背中など)を中心にすると効果的。
これらの部位の基本的なエクササイズを行うと、他の筋肉(ヒップ、肩、腕など)もあわせて鍛えることができます。
仕上げに腹筋のエクササイズを加えると、腹部も引き締めることができます。
体脂肪の燃焼を促すには、セット間の休憩を短めに抑えること。
以下に紹介する4種目を各10~15回程度、3~4セット(余裕があれば、さらに増やしてもよいです)行うと、基礎的な筋肉をつけていくとともに体を引き締める効果も得られます。
(筋肉量のアップが目的の場合は同じ種目を3~4セット繰り返しますが、引き締めの場合は4種目を連続して3~4周行ってもよいです)
スクワット(脚・ヒップ)

スクワットは太ももの周りを中心に、ヒップや腰の周辺など自重でも多くの筋肉を鍛えることができます。
足を肩幅より広めにして行うワイドスクワットだと、大腿四頭筋(太ももの表の筋肉)や殿筋(ヒップ)のほか、内転筋群(太ももの内側)にも効果的。
補助的にカーフ(ふくらはぎ)や脊柱起立筋(背筋)も鍛えられます。
やり方は足を肩幅からやや広めに開き、つま先とヒザを外側に向けて、後方にある椅子に座るようなイメージでしゃがみ、息を吐いて立ち上がります。
しゃがむ深さは太ももが床と平行になるくらいが目安ですが、最初は無理のない範囲で大丈夫。
壁かイスの背もたれなどにつかまりながら行ってもよいです。
プッシュアップ(胸・二の腕・肩)

いわゆる腕立て伏せになります。
主に大胸筋・上腕三頭筋(上腕の裏側、二の腕の筋肉)・三角筋(肩)など、上半身の押す筋肉が鍛えられます。
手を肩幅より広めに(わきが45~75度くらいになるように)ついて、ヒジを曲げて胸が床につく手前まで体を下げ、息を吐いて押し上げます。
自重で行うのが難しい場合は、最初はヒザを床について(大胸筋の下部が刺激されます)、筋力がついたら足を椅子などに乗せて行うと(大胸筋の上部が鍛えられます)、強度を上げることができます。
この他、わきを閉めて行うと上腕三頭筋や大胸筋の中央部を刺激することができます。
バックエクステンション(背中)

自重で行う背中の運動には、チンニング(懸垂)やインバーテッドロウ(斜め懸垂)が効果的ですが、初心者の方は床にうつ伏せになって行うバックエクステンション(背筋運動)がやりやすくなります。
脊柱起立筋(背骨の周り、主に腰の部分)を鍛えることができます。
うつ伏せになった状態から、息を吐いて頭を斜め上方へ伸ばすようなイメージで、上体を挙げていきます。(腰を痛めないよう、反らせすぎに注意)
最初は、両手を気をつけの姿勢で体の横に、余裕が出てきたら頭上に挙げると、腕の重さを加えて負荷を上げることができます。
(上体を挙げるとき、ヒジを体のほうへ引くようにして背中を引き締めると、広背筋や僧帽筋など、背中の上部の部分も引き締めることができます)
クランチ(腹筋)

腹筋は仰向けになり、ろっ骨と骨盤を近づけるようにして体を丸めて腹部を引き締めると、腹直筋(腹部正面)を中心に、腹斜筋(わき腹)や腹横筋(腹筋の深部)も補助的に刺激することができます。
基本のクランチは、まずヒザを曲げて足は床につけて、肩をわずかに上げて腹部を引き締めるようにすると、主に腹直筋上部を鍛えることができます。
(慣れてきたら、脚を上げて胸のほうに近づけるようにすると、腹直筋下部も強く刺激されます。
さらにひねりを加えると、腹斜筋の働きも大きくなります)
まとめ
筋トレは筋肉をつけるだけでなく、メニューの組み方によって体脂肪燃焼の効果を上げることができます。
初心者の方は、体の大きな筋肉(脚・胸・背中など)を中心に行うと効率的。セット間の休憩を短めにする(もしくは、複数の種目を休憩なしで繰り返す)と、体脂肪燃焼を促すことができます。
最初はきつくても、できる範囲でいいので継続して行うと、毎回ほぼ確実に1~2回、回数が増えていくようになります。
(そうすると、体形も徐々に変わってくるようになります)
ダンベルやマシンを使うとさらに体力をつけて、細かい部分も鍛えていくことができます。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。