
前腕の筋肉は、背中のエクササイズで重いウェイトを扱うと補助的に発達し、また比較的脂肪も少ないので、ダイエットも合わせて行うと見栄えが良くなります。
この記事では、それを踏まえたうえで、より前腕を発達させたい場合の基本のリストカールと、そのバリエーションを解説していきます。
リストカールで鍛えられる筋肉
手首を屈曲する(手のひらを上に向け、手前に曲げる)リストカールは、グリップを強化するとともに、前腕をアイソレートして(個別に、集中的に)鍛える効果的な種目になります。
この動作で働くのが、尺側手根屈筋・橈側手根屈筋・長掌筋の屈筋群(前腕の、手のひら側の筋肉群)で、この3つはいずれも肘関節・手首の関節に付着しています。
(指を伸展する=手の甲を上に向けて、上側に指を開くようにして手首を曲げる、リバースリストカールでは、総指伸筋・長母指伸筋などの伸筋群が働きます)
リストカールの2つのやり方の違い
リストカールは、座って前腕をベンチか大腿部にのせて行うやり方(一般的なリストカール)と、立って腕を背中に回したポジションでウェイトを持って行うやり方(ビハインド・ザ・バック・リストカール)があります。
前腕をベンチにのせて行うと手首へのストレスがやや大きくなるので、手首を痛めたことがある人は、ビハインド・ザ・バックのほうが適切と考えられます。
(ただし、どちらの場合も前腕の発達に決定的な違いをもたらすほどではありません。好みで選んでもいいですし、トレーニングごとに交互に採り入れても良いです)
親指と肘のポジション
リストカールでは、親指をバーに回す方法と、他の4本指に揃えて行う方法があります。
ただし、これも動作範囲や筋肉の収縮(力を入れて、引き締める)に大きな違いをもたらすほどではないので、やりやすい方法を選ぶと良いです。
肘のポジションは、ビハインド・ザ・バックでは肘を伸ばした状態で行うので、こちらのほうが前腕のストレッチがやや大きくなり、そのぶん収縮も強くなります。
(通常のリストカールで前腕をよりストレッチさせるには、肘を曲げる角度をできるだけ小さくするようにします)
まとめ:前腕をバランス良く鍛えるために
・手首を屈曲する(指を握るようにして、曲げる)リストカールでは、前腕屈筋群(前腕の手のひら側の筋肉)が鍛えられる。
伸展する(指を開くようにして、曲げる)リバースリストカールでは、前腕伸筋群(前腕の手の甲側の筋肉)が鍛えられる。
・リストカールには、座って前腕をベンチまたは太ももの上にのせて行うやり方と、立って背中側でウェイトを持って行うやり方がある。ただし、前腕の発達に決定的な差をもたらすほどの違いはない。
前腕は小さく疲労しやすい部位なので、背中や上腕のあとに鍛えると効率的。(前腕が先に疲労していると、背中の筋トレで十分な力が発揮しづらくなります)
またリストカールを行ったら、リバースリストカールも採り入れて前腕の表・裏とあわせて鍛えると、バランスが良くなり、ケガを予防する効果も期待できます。