
ラットプルダウンは、チンニング(鉄棒の懸垂)の動作をマシンで行う種目になります。
チンニングの場合、自分の体を引き上げなければならないのでかなりの筋力が必要になりますが、ラットプルダウンはプレート(重り)にピンを指すだけで、負荷を調節することができます。
この記事では、ラットプルダウンのやり方・回数と重量・セット数、鍛えられる部位、効果を上げるコツを解説していきます。
ラットプルダウンのやり方・回数と重量・セット数
マシンのシートに座り、バーが体の前面の真上にくるようにします。
足を床にしっかりとつけ、脚を固定するパッドに太ももがしっかりとあたるように調節します。
広背筋(背中、わきの下の筋肉)の上部を鍛えるワイドグリップラットプルダウンでは、肩幅より広い手幅(1.5倍程度。バーのカーブがついている部分が目安)で、順手でバーを握ります。
上体を真っ直ぐに起こして腕を伸ばし、肩を持ち上げ、体幹と両腕がY字形になるようにします。
背筋を伸ばして下背部を引き締め、息を吸って肩甲骨を背中側で絞り込むようにして、肘を下に引きながら腕を下ろしていきます。バーは顔の前に、肩の高さまで下ろしていきます。
引き切ったところで1~2秒静止して背中を引き締めてから、息を吐いてゆっくりとハンドルを戻していきます。
腕が完全に伸び切る一歩手前でいったん静止して、背中・肩をストレッチして繰り返します。
初心者の方は軽めの重量で10~15回×2セット、慣れてきたら重量を上げて8~12回×3~4セットを目安に行うと効果が見込めます。
ラットプルダウンで鍛えられる部位
ラットプルダウンは、鉄棒の懸垂運動(チンニング)をマシンで行う形になります(こちらのほうが負荷調節が容易なので、初心者や女性の方、また重量を上げると上級者も効果的に背中を鍛えることができます)。
肩関節を中心に、腕を体の横から引いてくることで主に広背筋(背中、わきの下の筋肉の上部)や大円筋(背中側の腕の付け根)を鍛えることができます。
(ハンドルを引く際に、わずかに大胸筋の下部も働きます)
肩甲骨を背中側で下方に引き寄せる動作で、菱形筋(肩甲骨の間の深部)や小胸筋(胸の深部)も補助的に働き、また肘を曲げてくる動作で上腕二頭筋(力こぶ)も刺激することができます。
ラットプルダウンで効果を上げるコツ
広背筋上部を発達させるには、肩幅よりも広い(1.5倍程度の)ワイドグリップでバーを握って行います(肩幅か、それより狭いグリップだと広背筋下部のほうが鍛えられます)。
また、動作中は上体をできるだけ直立させるようにします(体を後ろに倒すと、肩の後部や広背筋の下部、下背部の働きが大きくなります)。
スタート時に息を吸っておくと体幹を安定させ、動作に関わる筋肉を効率よく、また安全に鍛えることができます。
広背筋をターゲットとする場合は、腕は背中とバーをつなぐ「フック」として考え、背中の筋肉を使ってバーを引くよう意識して行います。
(上腕二頭筋に負荷をかけたい場合は、肩幅かそれより狭いリバースグリップ:逆手で行うようにします)
まとめ
ラットプルダウンは、鉄棒の懸垂をマシンで行うエクササイズで、こちらのほうが負荷調節が容易なので初心者や女性の方、また負荷を上げると上級者も効果的に背中を鍛えることができます。
肩幅より広いグリップで行うと広背筋(わきの下の筋肉)上部が鍛えられ、逆三角形の上半身をつくるのに効果的です。
初心者の方は軽めの重量で10~15回×2セット、慣れてきたら重量を上げて8~12回×3~4セットを目安に行うと効果が見込めます。
腕は背中とバーをつなぐ「フック」として考え、腕より背中の筋肉を使ってバーを引くように意識して行うようにします。