
フリーウェイト(バーベルやダンベル)で行うスクワットと、マシンで行うレッグプレスの効果の違いは?
この記事では、スクワットとレッグプレスのそれぞれの特徴や利点などについて解説していきます。
スクワットの利点
スクワットは、単に脚の基本種目というだけでなく、(とくにバーベルスクワットの場合)複数の筋肉を同時に働かせる効果が最も高いエクササイズとなります。
大腿四頭筋(太ももの表側)、大殿筋(ヒップ)、ハムストリングス(太ももの裏側)のほか、動作中に体を安定させるため、股関節や体幹の筋肉も多く使われます。
(フリーウェイトのエクササイズでは、体の深層にある小さい筋肉も、体を安定させるのに大切な役割を果たしています。
下半身だけでなく、ひとつの種目で多くの筋肉が使われることからスクワットは「キング・オブ・エクササイズ」といわれ、全身の筋肉量を増やすのに最も効果的とされています。
そのため、筋力・筋肉量のアップのほか、代謝<エネルギーを消費する割合>のアップにもつながり、ダイエットにも役立ちます。
フリーウェイトの難点としては、軌道が固定されていないので動作の習得がやや難しくなることが挙げられます)
スクワットは動作範囲(股関節、膝関節の可動範囲)が大きく、可動域が広くなります。
とくに股関節の可動域が大きいことが、マシンで行うレッグプレスとの大きな違いとなります。
レッグプレスの利点
シートに座って行うレッグプレスでは、スクワットよりも股関節の可動域が小さいことから、殿筋やハムストリングス、内転筋群(太ももの内側)の関与が(ゼロではありませんが)スクワットより小さくなります。
また上体が支えられているので、体幹など体の安定に働く補助筋群の働きも小さくなります。
ただし、そのぶん安定したポジションで動作を行うことができ、負荷を大きくしていくと、大腿四頭筋に対する刺激をより大きくすることができるという特徴があります。
またレッグプレスの場合、足をプラットフォームに着く位置によって重点をおく部分に変化を加えることができます。

まとめ:それぞれの利点とメニューの組み方
*スクワットの特徴
・股関節の可動域が大きく、大腿四頭筋(太ももの表側)のほか、殿筋(ヒップ)やハムストリングス(太ももの裏側)の成長も促される
・体幹など、体の安定に関わる筋肉群の働きも大きくなるので、全身の筋力・筋肉量のアップ、また代謝(エネルギーを消費する割合)も上がるため、ダイエットにも役立つ
・軌道が固定されていないので、動作を習得するのがやや難しくなる
*レッグプレスの特徴
・安定したポジションで動作を行うことができる
・股関節の可動範囲が小さく、上体も固定しているので、股関節周辺や体幹の補助筋群の関与は小さくなる
・負荷を大きくしていくと、ターゲットの筋肉(大腿四頭筋)により大きな刺激を加えることができる
トレーニングが初めての方、またケガ後に再開する場合は安定したマシンで、慣れてきたらフリーウェイトに移行すると無理なく筋力・筋肉量をアップしていくことができます。
あるいは体力がついて頻度が増えてきたら、まずフリーウェイトで行い、さらに安全性の高いマシンで追い込むなどの組み方などがあります。