
レッグエクステンションは、専用のマシンに座ってヒザを伸ばすことで、大腿四頭筋(太ももの表側の筋肉)をアイソレートして(集中的に)鍛える効果があります。
この記事では、レッグエクステンションで鍛えられる部位・正しいやり方・効果を上げるコツを解説していきます。
レッグエクステンションで鍛えられる部位
大腿四頭筋は、太もも表の中央部の上から下まで走る(股関節からヒザ関節をまたぐ)大腿直筋、その深部の中間広筋、大腿直筋の内側・外側にある内側広筋・外側広筋の4つの筋頭で構成されています。
レッグエクステンションは、ヒザを伸ばすことで下腿(ふくらはぎ)が大腿から離れていきますが、動作をスタートさせる際は、主に中間広筋と大腿直筋がその役割を担います。
(スタート時、体を後ろに倒して太ももの表側をストレッチさせるようにすると、とくにこの働きが大きくなります。ただし、ヒザが痛むようであれば無理のない範囲で)
内側広筋と外側広筋は、ヒザ関節を伸ばし切る最後の局面で強く働きます。
大腿四頭筋は、膝蓋骨(ヒザの関節部分)を通ってすねにつながっているので、大腿四頭筋が引き締まると、大きなてこの作用が働いてすねが前方に引っ張られるようになります。
スクワットなど脚の基本種目とあわせて行うと、大腿四頭筋の仕上げ・追い込みや、ヒザ関節周囲の強化・つまずきの防止などの効果も期待できます。
レッグエクステンションの正しいやり方
レッグエクステンションは、専用のマシンに座り膝を伸展させる(伸ばす)エクササイズになります。
ヒザ関節を伸ばすことにより、大腿四頭筋(太ももの表側)を集中的に鍛えることができます。
レッグエクステンションマシンに座り、大腿(太もも)をシートにつけヒザ関節がシートの端(回転軸の横)に、足首関節がパッドにくるように調節します。ヒザから下は床と垂直か、やや奥にくるように調節します。
上体をまっすぐ、またはやや後ろに倒すようにし、シート横のハンドルを握って体を安定させます。
息を吐いてヒザを伸ばしていき、完全に伸ばしたところで1~2秒静止、大腿四頭筋を引き締めるようにして力を入れます。
息を吸いながらゆっくりと下ろし、繰り返します。動作中、大腿四頭筋の緊張を解かないようにします。
最初はごく軽めの重量で10~15回×1~2セット、動作に慣れてきたら少しずつ重量を増やして3セットを目安に行うと効果的です。
レッグエクステンションで効果を上げるコツ
スクワットはその他にも股関節の伸展(太ももの付け根を伸ばす)、体幹部の伸展(上体を起こす)などの動きが加わりますが、レッグエクステンションはヒザ関節の伸展のみに働きます。
そのため、スクワットのほうが動員される筋肉(大腿四頭筋や殿筋:ヒップ、ハムストリングス:太ももの裏側、体幹部など)が多くなり、重いウェイトが扱え筋力・筋肉をつける効果が高くなります。
レッグエクステンションの場合は、大腿四頭筋を重点的に鍛えることができ、この部分のディテール(細部のカット)を強調することができます。
大腿四頭筋の血流を促しこの部位を仕上げる、あるいは(上級者向けとして)最初に行うことで大腿四頭筋を事前に疲労させ、その後のスクワットなどで効果的に追い込むといったやり方もあります。
10~15回×3セットを目安に、最後にヒザを完全に伸ばして1~2秒、静止できる重量に設定して行います。
レッグエクステンションのバリエーションとして、つま先の向きを少し変えて、内側・外側を重点的に鍛える、または片脚ずつ行って左右のバランスをよくするといったやり方もあります。
まとめ
レッグエクステンションは、ヒザ関節を伸展させる(伸ばす)エクササイズで、大腿四頭筋(太ももの表側)を重点的に鍛えることができます。
スクワットは、より重いウェイトで基礎となる筋力・筋肉量のアップに、レッグエクステンションは主に大腿四頭筋のカットをつけるのに効果的。
10~15回を3セットを目安に、ヒザを伸ばしたとき1~2秒静止できる重量で行うと、大腿四頭筋に焼けつくような感覚を得ることができます。