筋トレで弱点部位を克服!順番を変えて鍛える応用テクニック

「トップレベルのボディビルダーは、自分のお気に入りの部位からではなく、弱点となっている部位から優先してトレーニングを始める」━アーノルド・シュワルツェネッガーの言葉

筋トレをしている人は胸・腕・ヒップ・腹筋など、自分の気に入っている(あるいは気になっている)部位があるもの。

ただし、特定の部位にばかりこだわっていると体にアンバランスが生じ、体型が良くなっていかないばかりかケガの要因になることもあります。

今回は、体の弱点となっている部位をレベルアップする筋トレの応用テクニックをである「筋優先法」を解説していきます。

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筋トレはバランスが大事

筋トレに励んでいる人に、もっとも鍛えるのが楽しい部位はどこかと聞くと、胸や腕、あるいは腹筋やヒップといった回答が多くあります(もちろん、個人差はありますが)。

ただしボディメイクのためのトレーニングでは、脚・胸・背中・肩・ヒップ・腕・腹筋と、各部位をバランス良く鍛えていくことが理想的です。

(これは日常の姿勢や動作でもそうですが)特定の筋肉ばかりが使われていると、だんだんと姿勢が悪くなり、体型もアンバランスになって、血流が滞りコリや痛みの原因になることもあります。

体の各部位がまんべんなく鍛えられていると、体型にメリハリがついて全体的に筋力もアップし、代謝(エネルギー消費の割合)も上がって体が引き締まってきます。

一般的な筋トレの順番

筋トレの順番は、脚・胸・背中・ヒップなど大きな筋肉のトレーニングから、肩・腕など比較的小さな筋肉へと移っていくのが一般的です。

これは上半身だと、肩や腕が先に疲労していると胸や背中が十分な強度でトレーニングできなくなるため。

下半身だと大腿部(太もも)・ヒップから、カーフ(ふくらはぎ)へ移行していきます。

腹筋は、他の部位の筋トレでも体を支えるのに補助的に働いているので、先に疲労してしまわないようプログラムの最後に行われることが多いです。(最初に、軽くウォーミングアップ程度に行われる場合もあります)

▼各部位の筋トレメニュー一覧は、こちらを参照

【筋トレ】各部位の筋トレメニュー・種目一覧
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弱点をレベルアップする筋優先法

筋トレを続けていると、反応の良い部位と頭打ちになってくる部位が出てくることがあります。

筋力の伸びや、発達が遅れている弱点部位を効果的に刺激するのが、中~上級者向けのテクニックである「筋優先法」です。

これは最も弱いボディパートを、エネルギーレベルの最も高いトレーニングの最初に鍛えるという方法です。

60年代後半、シュワルツェネッガーは「ボディビルダーとして成功するかどうかは、カーフ(ふくらはぎの筋肉)の発達次第だ!」といわれていました。

(シュワルツェネッガーも、トレーニングを開始した当初は胸や上腕二頭筋⦅力こぶの筋肉⦆ばかり鍛えていたそうです)

そのため、シュワルツェネッガーはトレーニングの最初に(ヒザから下の部分を切ったズボンをはいて)カーフを鍛えるようにしました。

そうして下半身も長所にし、70~75・80年の計7度、ミスターオリンピア(ボディビル世界チャンピオン)になり、ハリウッド俳優に転身することになります。

まとめ:筋優先法の取り入れ方と注意点

筋優先法を取り入れるには、トレーニング分割の最初に強化したい部位のトレーニングを組み込むのが効果的です。

休息日の後のエネルギーのレベルが最も高い状態でトレーニングできるので、高い強度で弱点となっている部位を強化することができます。

▼分割法については、こちらも参照

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筋優先法は発達の遅れた部位の強化に有効ですが、注意点はトレーニング量が(他の部位と比較して)大きく偏らないようにすること。

筋肉をつけるには、種目数やセット数もある程度必要になりますが、強度を決めるのは対象とする筋肉を効率よく追い込んでいくことの方が重要です。

適切なフォームで8~12回程度反復し、それをメインセットで2~3セット繰り返すようにします。(楽に繰り返せるようになったら、少しずつ重量を上げるようにします)

そうして栄養(たんぱく質も十分に含めた食事)・休養をとってから次回のトレーニングを行うことで、筋肉の成長・発達を促していくことができます