【ストレッチ】太もも内側のストレッチのやり方と効果を上げるコツ

内転筋群は太ももの内側にある筋肉で、脚を内側へ閉じたり、骨盤やヒザを安定させる働きを持っています。

内転筋が硬く縮んでくると骨盤を正しい位置に維持することができず、歪んでO脚になる、腰回りが太く見えるといったことが起こりやすくなります。

内転筋が柔軟になってくると、血流が良くなって疲労回復や姿勢改善の効果などが期待できます。

この記事では、内転筋の構造と働き・ストレッチのやり方・効果を上げるポイントをご紹介します。

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内転筋の構造と働き

内転筋群(太ももの内側の筋肉)は、股関節とヒザ関節をまたぐ薄筋とヒザ関節をまたぐ大内転筋・長内転筋・短内転筋・恥骨筋で構成されています。

薄筋は、恥骨(骨盤)結合の下前面および恥骨弓上部(きゅうじょうぶ)から始まり、脛骨(すね)の内側面に付着しています。

大内転筋は、恥骨下枝(ちこつかし)・坐骨枝(ざこつ氏)の前面および結節(ハムストリングス:太もも裏側)から始まり、大腿骨粗線(そせん)の内側唇(ないそくしん)・大腿骨の内側上顆(ないそくじょうか、ハムストリングス)に付着しています。

長内転筋は、恥骨上枝(恥骨上枝)から始まり、大腿骨粗線の内側唇中部に付着しています。

短内転筋は、恥骨下枝の下部から始まり、大腿骨粗線の内側唇の上部に付着しています。

恥骨筋は、恥骨櫛(ちこつしつ)から始まり、大腿骨粗線の近位部と恥骨筋線に付着しています。

内転筋群は、股関節を内転する(太ももを内側へ閉じる)・内旋する(内側へ回す)・伸展する(後方へ振る)・屈曲する(前方へ振る)働きがあります。

内転筋のストレッチのやり方

内転筋の代表的なストレッチに、開脚ストレッチがありますが、いくつか注意点があります。

つま先を前方に向けて横へ広げようとすると、大転子(太ももの骨の出っ張り)が股関節にぶつかるため、痛めやすくなります。

つま先を上に向けると大転子が後方へ向くので、脚が上がりやすくなります。

そこから徐々に脚を広げ、股関節を立てて上体を前に倒していくようにします。

(慣れないと激しい筋肉痛になるので、少しずつ。専門の資格取得者によるパートナーストレッチも効果的です)

初心者の方は四つん這いで、片脚ずつ行ったほうが負荷を調節しやすくなります。

内転筋のストレッチの方法は、

・脚をやや開いて、四つん這いになり、上体を前に倒します。

・片方の脚を横へ伸ばします。

・両手を前方へ移動させ、骨盤を前傾し(背筋を伸ばし)ます。

・顔を上げ、腰を後ろへ引いていきます。ヒザを痛めないよう、足裏を床につけ、太ももの内側が伸ばされていくのを感じたところで維持します。

15~30秒、1~3セットを目安にゆっくりと伸ばし、反対の脚も同様に繰り返します。

効果を上げるやり方のコツ

・骨盤が後傾する(背中が丸まる)とヒザが曲がりやすくなって、内転筋への負荷が半減します。顔を上げて背筋を伸ばし、ヒザは伸ばして太ももの内側に伸びが感じられるようにして行います。

・足の裏が床から浮いていると、ヒザが内側に反るようになり痛めやすくなります。足首がきつくない程度に足裏は床へつけるようにして、太ももの内側を伸ばしていきます。

・バリエーションとして、つま先を上方へ向けるとハムストリングス(太ももの裏側)のストレッチが強くなります。

・ヒザを曲げた股割も、(薄筋を除く)内転筋群のストレッチに効果的です。

立位で足の幅を大きく開き、つま先とヒザを外側へ向け、ゆっくりと腰を落として太ももの内側が伸びるのを感じたところで15~30秒維持します。

さらに片側ずつ、肩を前方へ出してヒザを押すと、ストレッチ刺激が強くなります。

パートナーストレッチ(トレーナーが負荷を加えて行うストレッチ)も、内転筋群を伸ばすのに効果的です。

終わりに

太ももの内側は硬くなりやすいので、柔軟性が増してくると血流が良くなり、脚の疲れがとれやすくなります。

そうして骨盤の歪みも解消され、脚がすらりと長くウエストも細く見え、また腰痛を予防する効果なども期待できます。

負荷が強すぎると、太ももの内側や裏側・股関節を痛めやすいので、要注意。

徐々に負荷をかけて継続して行うと柔軟性が養われ、関節の可動域も維持・改善されて、日常動作の向上にも効果的です。