【ストレッチ】太もも裏側のストレッチのやり方と効果を上げるコツ

ハムストリングス(太ももの裏側)は見落とされがちですが、歩行や走行時にヒザが伸び切るのを防ぐ(ヒザ関節を保護する)大切な働きをしています。

ハムストリングスが硬くなると骨盤が後ろへ傾き、反り腰になって負担がかかることも。

ハムストリングスの柔軟性が保たれると上体のバランスも良くなり、またセルライト(老廃物などがくっついて固くなり、肌がボコボコになる状態)を予防する効果も期待できます。

この記事では、ハムストリングスの構造と働き・ストレッチのやり方・効果を上げるためのポイントをご紹介します。

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ハムストリングスの構造と働き

ハムストリングス(太ももの裏)は、大腿二頭筋の長頭と短頭・半腱様筋・半膜様筋の4つの筋頭で構成されています。

大腿二頭筋の長頭は、座骨結節(ざこつけっせつ:骨盤)から始まり、腓骨頭(ひこつとう:ヒザ下・スネの骨)に付着しています。

大腿二頭筋の短頭は、大腿骨粗面(だいたいこつそめん:太ももの骨)から始まり、腓骨頭に付着しています。

半腱様筋は、座骨結節の内側面から始まり、脛骨粗面(けいこつそめん)の内側に付着しています。

半膜様筋は、座骨結節から始まり、脛骨の内側顆(けいこつのないそくか)・顆間線(かかんせん)および外側顆(がいそくか)・斜膝窩靭帯(しゃしつかじんたい)に付着しています。

ハムストリングスは、主にヒザ関節を屈曲する(曲げる)・股関節を伸展する(太ももを後方へ振る)働きがあります。

ハムストリングスのストレッチのやり方

ハムストレッチングのストレッチは、座位・立位・片ヒザ立ち・仰向けなど、さまざまな姿勢で行うことができます。(専門の資格取得者に補助してもらうパートナーストレッチも効果的です)

環境や柔軟性にあわせて数十秒、無理なく維持できる姿勢を選んで行うようにしましょう。

ハムストリングスのストレッチは、

・座骨(骨盤)を固定して、ストレッチする側のヒザを伸ばします。

(ハムストリングスをストレッチする場合は、足首はリラックスして行って良いです。足首をスネのほうへ引くと、ふくらはぎや殿筋⦅ヒップ⦆の深層にもストレッチがかかります)

・ストレッチする側と反対の脚は、ヒザを緩め、リラックスして良いです。このとき背筋は伸ばし、骨盤をまっすぐに立てるようにします。

・股関節(太ももの付け根)を曲げて、太ももと上体を近づけるようにして、ストレッチする側の脚のハムストリングスを伸ばしていきます。

15~30秒、1~3セット行うと効果的です。同様に、反対の脚も繰り返します。

効果を上げるためのポイント

・動作中、あごを引くと背中が丸まりやすくなるので、前方を見るようにして、背筋は伸ばしておきます。

・身体がねじれないように、骨盤は左右対称に固定して行うようにします。

・ストレッチする側のヒザはしっかりと伸ばすようにします。

(最初は、無理のない範囲からで大丈夫です。慣れてきたら、徐々に伸ばしてハムストリングスがストレッチされる感覚が得られるようにします)

終わりに

ハムストリングス(太ももの裏側)のストレッチは、大腿四頭筋(表側)の筋力・柔軟性とバランスをとることで、ヒザ関節の動きをスムーズにして日常や運動動作を向上する効果が見込めます。

また、太ももの前後の柔軟性を保つことで骨盤も安定し、姿勢を良くして、過度の反り腰を防止することができます。

血流を良くし、疲労回復やセルライト(肌のボコボコ)を予防する効果も。

ハムストリングスは硬く短くなりやすい部位ですが、定期的にストレッチを行うことで徐々に柔軟性が養われ、前屈なども行いやすくなり、腰痛・ヒザ痛などを予防する効果も期待できます。