【ストレッチ】腰周りのストレッチのやり方と効果を上げるコツ

脊柱起立筋(背骨周辺の筋肉。筋トレではとくに下背部、腰の周辺を指して言うことが多いです)は、腹筋と反対に体幹部(上体)を反らせる働きがあります。

そのため腰周りには、上体を丸める・ひねる・横に倒すなどのストレッチが効果的です。

この記事では、腰周りの筋肉の構造と働き・ストレッチのやり方・効果を上げるためのポイントをご紹介します。

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腰周りの筋肉の構造と働き

脊柱起立筋は、体の後面・脊柱の周辺を縦に走行する複合筋で、最長筋(さいちょうきん)・腸肋筋(ちょうろっきん)・棘筋(きょくきん)で構成されています。

最長筋は、仙骨と腰椎・胸椎の横突起からの胸腰腱膜から始まり、側頭骨・乳様突起に付着しています。

腸肋筋は、仙骨・肋骨後面・胸腰腱膜から始まり、肋骨後面・頚椎の横突起に付着しています。

棘筋は、項靭帯・頚椎と胸椎の頭突起から始まり、頚椎と胸椎の横突起・後頭骨に付着しています。

脊柱起立筋は、主に体幹部を伸展する(上体を後ろへ倒す)働きをし、その他にも体幹部の側屈(横に倒す)・回旋する(ひねる)、頸部(首)を伸展・側屈・回旋する働きがあります。

腰方形筋は、腸骨稜の後面内縁稜から始まり、第1~4腰椎の横突起と第12肋骨下縁に付着しています。

腰方形筋は、腰椎の側屈や骨盤の安定に働いています。

腰周りの筋肉のストレッチのやり方

脊柱起立筋(下背部)のストレッチの方法は、

・ジムで行う場合は、(背中の筋トレのセット間などに)スクワットラックにつかまって、下背部を丸めるようにします。

・マットで行う場合は、床に仰向けになってヒザを抱える、または正座してヒザを閉じ、両手を前に伸ばして背中を丸めていくようにします。

あるいは、四つん這いの姿勢から腹部を見るようにして上体を丸めると、脊柱起立筋や肩甲骨の周辺を伸ばすことができます。

⦅ここから上を向く動作も加えて5回程度繰り返すと、背中側と胸側(腹筋)の動的なストレッチになります(ヨガ・ピラティスで用いられるキャット&カウのポーズ)。

尾骨側:ヒップのほうから背骨を丸める・反らせるようにして、ゆっくりと繰り返します。

静的ストレッチは運動後のクールダウンに、動的ストレッチはウォーミングアップとして用いると、とくに効果的です⦆

腰方形筋のストレッチの方法は、

・座った姿勢から体を横へ倒し、反対側の腰方形筋や腹斜筋(わき腹)を伸ばます。

⦅片手を頭上に伸ばすと、広背筋(わきの下)も伸びてきます。腰方形筋を主体に伸ばす場合は、手を下ろして行っても良いです⦆

骨盤は床と平行になるように維持し、骨盤と肋骨を引き離すようにして、わき腹を伸ばしていきます。

・座った姿勢から上体をひねる動作も、腰方形筋・腹斜筋のストレッチに効果的です。

骨盤は立て軽く胸を張って行うと、上体を回しやすくなります。

各15~30秒、1~3セット、ゆっくりと少しずつ伸ばしていくと効果的です。

効果を上げるためのポイント

・脊柱起立筋をストレッチするには、上体をボールのように丸めると効果的。

脊柱は通常、S字カーブ(頸椎では前弯・胸椎では後弯・腰椎では前弯)を成していますが、これを全体的に後弯(丸める)ようにすると、脊柱周辺を伸ばしていくことができます。

・腰方形筋のストレッチでは、骨盤を立て固定するようにします。

上体を横へ倒すと、つられて骨盤も片側が浮きやすくなりますが、座骨をしっかりと床につけて固定して行うようにします。

また、背中が丸まっていると体を十分にひねることができないので、(腹斜筋:わき腹の筋トレの場合は、これでよいのですが)骨盤を立てて軽く背筋を伸ばし、上体をひねっていくようにします。

終わりに

背中や腰の深部の筋肉は、ゴルフ・テニス・野球などのスイングの動作、また日常でも立つ・物を持ち上げるなどの動作に働いています。

背中や腰の深部を伸ばしていくと姿勢も良くなり、腰痛の予防や疲労回復などの効果も期待できます。

(とくに重要なのは、痛くなる前に定期的にストレッチす習慣を持つこと)

しっかりと日常の疲れをとって、快適に過ごしましょう。