【ストレッチ】首周りのストレッチのやり方と効果を上げるコツ

頭の重さは約4~6kgあるといわれていて、(長時間のパソコンやスマホなどで)頭が傾くほど、首への負担も大きくなってきます。

首周りの筋肉は、背中や肩のストレッチでもある程度伸ばすことができますが、仕上げに首のストレッチもいくつか加えると、細部の筋肉までリラックスすることができます。

この記事では、首周りの筋肉の構造と働き・ストレッチのやり方・効果をげるためのポイントをご紹介します。

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首周りの筋肉の構造と働き

首(頸椎)の周りには、細く長い筋肉・神経が数多く走行しています。

代表的な筋肉は、僧帽筋(>>背中のストレッチを参照)の上部、肩甲挙筋(けんこうきょきん:>>肩のストレッチを参照)、鎖骨から頭骨側面に伸びる胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)など。

僧帽筋の上部線維は、首(後頭骨上・外後頭隆起・項靭帯を介して、頚椎の棘突起)から始まり、肩の先(肩甲骨の肩峰)に付着しています。

僧帽筋上部は、肩甲骨の上方回旋する(外から上に回す)・内転する(背中側で寄せる)・挙上する(肩をすくめるようにして挙げる)、頭頚部の伸展する(頭を後ろへ倒す)動作に働きます。

肩甲挙筋は背中側、後頭部の側面(第1~4頚椎の横突起の後結節)から始まり、肩甲骨内側の上部(上角・内側縁上部)に付着しています。

肩甲挙筋も、肩甲骨の挙上のほか、下方回旋する(外から下へ回す)動作に働きます。

胸鎖乳突筋は首の側面の筋肉で、胸骨頭・鎖骨頭から始まり、側頭骨の乳様突起・後頭骨の上項線に付着しています。

胸鎖乳突筋は、頸部の回旋する(頭を反対方向へひねる)・回旋をともなった屈曲をする(頭を斜め前に倒す)・側屈する(横に倒す)動作に働きます。

首周りのストレッチのやり方

首周りのストレッチの方法は、

①立位または座位で胸を張って、頭を左右・横へ倒します。

(主に、僧帽筋上部に効くストレッチ。ストレッチする側と反対側の手で頭を引くと、さらに負荷がかかります)

②頭を斜め前に倒すと首の側面・後ろ、主に僧帽筋上部・肩甲挙筋にストレッチをかけることができます。

(ストレッチする側の手を頭上に挙げると、肩甲挙筋へのストレッチが強まります:肩甲骨が上方回旋し、停止部である内側上部が下方へ下がるため)

③頭を斜め後ろへ倒すと首の前面、鎖骨のあたりを手で押さえると、とくに胸鎖乳突筋をストレッチすることができます。

この他にも、頭を前後に倒す・ひねるなどの方法もあります。

首には、たくさんの神経が通っているのでゆっくりと、少しずつ負荷をかけてストレッチするようにします。

左右15~30秒、1~3セット繰り返すと効果的です。

効果を上げるためのポイント

・動作中は胸を張って軽く背筋を伸ばし、体幹部は固定するようにします。頭を倒す際、体幹部もつられて前後左右に倒れていかないようにします。

・ストレッチする側の肩(肩甲骨)を下げるようにすると、さらにストレッチ刺激を高めることができます。

終わりに

首周りの筋肉は、胸・背中・肩のストレッチでもある程度伸ばすことができますが、仕上げに細部のストレッチもいくつか加えると、血流も促されてさらにリラックスの効果を得ることができます。

首の周りにはたくさんの神経が通っているので、いきなり強い負荷はかけず、少しずつ負荷をかけてゆっくりと伸ばしていくと効果的です。

肩・首周りの緊張をほぐし、心身とも快適に過ごしましょう。