
トライセプスプレスダウンは、上腕三頭筋(上腕の裏側、二の腕の筋肉)への効果が高く、人気の高いエクササイズのひとつ。ただし、やり方が誤っていると、効果も半減してしまします。
この記事では、トライセプスプレスダウンで鍛えられる筋肉とやり方、効果を上げるポイント、また中~上級者向けの上腕三頭筋を鍛えるためのメニュー例などを解説していきます。
トライセプスプレスダウンで鍛えられる筋肉
トライセプスプレスダウンは、上腕三頭筋(上腕裏側、二の腕の筋肉)を鍛える基本エクササイズのひとつ。
上腕三頭筋の3つの筋頭(外側頭・内側頭・長頭)のうち、とくに外側の外側頭に負荷がかかります。
(ハンドルや手の向きにより、重点が置かれる部分に変化を加えることもできます)
ここが鍛えられていると、横から腕を見たときに、二の腕が引き締まって見えます。
トライセプスプレスダウンのやり方
ケーブルマシン(ワイヤーを引くマシン)の正面に立ち、足を肩幅に広げ、上体をわずかに前傾します。
肩幅より少し狭いオーバーハンドグリップ(手のひらを下に向けた状態)で、V字ハンドルかロープハンドルをセットして握ります。
肘を体側に引き寄せて、太ももの前へ向かって肘が完全に伸び切るまでハンドルを下ろします。
肘を伸ばした際に、上腕三頭筋を強く絞り込むようにします。
肘が90度になるまでハンドルをゆっくりと戻し、繰り返します。
(肘が90度より高くなって前方に引かれ、ハンドルを押し戻そうとすると三角筋=肩の筋肉も稼働するようになるので注意)
トライセプスプレスダウンで効果を上げるポイント
トライセプスプレスダウンではわきを閉じ、上腕が体側から離れないようにします。
ヒジが体側から離れてしまうようであれば、使用重量が重すぎて三角筋や広背筋(背中の筋肉)が使われている可能性があります。
トライセプスプレスダウンは、他のエクササイズに比べると高重量で筋力をつけるより三頭筋のシェイプをつくる種目になるので、重量はやや軽めにしコントロールした動作で8~12回程度、繰り返すようにします。
トライセプスプレスダウンは、V字ハンドルを用いると手のひらがやや向き合うようになり、自然な角度で力も入りやすくなります。
その他、ロープハンドルでフィニッシュのとき手を広げ、手のひらを床へ向けて三頭筋を強く引き締めたり、ストレートあるいは片手のD字ハンドルでリバースグリップで行う(深部の内側頭が働きます)といったバリエーションもあります。
中~上級者向けの上腕三頭筋のメニューの組み方の例
トライセプスプレスダウンのように腕を体側に構えると長頭(内側部分)が短くなり、外側頭と奥にある内側頭に負荷がかかるようになります。
プレスダウンとあわせて、フレンチプレスやトライセプスエクステンションのように腕を頭上へ伸ばすエクササイズも加えると長頭がストレッチされ、よりバランスのとれた三頭筋をつくることができます。
また、上腕三頭筋の筋力・筋肉量を最大限に高めたい場合は、高重量が扱えるクローズグリップベンチプレスやトライセプスディップスが効果的。
これらの前か後にプレスダウンを採り入れると、肘付近のウォーミングアップや上腕三頭筋の仕上げに役立ちます。